【洋楽ロック】なぜロックは陰キャラ御用達音楽になってしまったのか

【洋楽ロック】なぜロックは陰キャラ御用達音楽になってしまったのか

リアレコ筆者のリアムです。

タイトルの通りなのですが、2021年現在ロックが陰キャラ向けジャンルになっていきているという風に個人的に感じています。

今回の記事では一体いつどこで、どうしてロックは陰キャラ御用達音楽に変わってしまったのか、1人のロック好きとして本気で考察してみました。

そもそも陰キャラとは？

陰気な性格の人を意味するネットスラング。 特に、学校における生徒間の地位の序列（スクールカースト）に関する文脈で用いられることの多い語で、陰キャラはカーストの下位と位置づけられることが多い。

つまりは学校や会社にいる目立たない人のことですね。

コバイン君

以上！筆者の自己紹介でした！

誰が陰キャラやねん！

しのぐ

※筆者もロック好きなバキバキ陰キャラです。

あくまで僕のイメージなんですけど、20代、30代のロック好きは陰キャラが多い・・・！

それってあなたの感想ですよね？

そう言われてしまえばその通りなんですけど絶対そうだと思います。

全員が陰キャラというわけではない！

自分の近い年代のロックリスナーを考えて見た時、明らかに陰側の人間が多いと思います。

例えば僕のバンドメンバー。全員が洋楽ロックをこよなく愛しているんですけど・・・

なんと脅威のインキャ率4分の3！

僕を含めたベース、ドラムの3人はバキバキの陰キャラです。

しかしながら、残りのギターは完全なる陽キャラ。

趣味はバスケで女の子にモテるいい男です。

こんな感じで一部、陽キャラもいるみたいです。

同じ世代の対バン相手でもONE OK ROCKみたいな邦楽ロックをコピーをしていたりする人は陽キャラな人が多い気がします。

しかし！同じ世代でRainbowやDeep Purpleのカバーをしているバンドは大抵地味で陰キャラ臭が出てるケースが多いです（ただ演奏は超絶上手かったりする）。

その一方、RainbowやDeep Purpleのカバーをしているバンドでも40代〜50代のおっちゃんロッカー陰キャラとは正反対のイケイケ感を放っていたりします。

これは僕がマイケルシェンカーのライブに行った時の話なのですが・・・

観客のほとんどが僕と友人以外はほぼ、おっちゃんでした。

数少ない若い衆は僕と同じ匂いがする陰の者が多かったのですが会場の８割以上を占めているであろうおっちゃん達はゴリゴリの人が多い。

なぜ、ロック好きのおっちゃん達は陽キャラで若い衆は陰キャラという傾向が見られるのでしょうか？

破天荒ロックスターの絶滅

ロック好きの陰キャラ化の原因について僕が出した一つ目の結論は破天荒ロックスターの絶滅です。

ロックスター＝破天荒

これを象徴するのは60s〜90sのロックバンドですよね。

ホテルの窓からテレビをぶん投げたり、アンプを爆破したり、ウンコ入りピザを配達したり。

Green DayやOasis、Nirvana、Red Hot Chili Peppersなどのキャラ濃いめ型破りで破天荒タイプのロックスター達が90sには誕生したものの、それを最後に2000年代に入ると大御所では破天荒バンドはピタリと登場しなくなってしまった気がしますよね。

そして、今の20代は、リアルタイムで破天荒ロックスターの奇行を目撃していない世代に当てはまってしまうのです。

正確には、目撃していたとしてもその時の年齢はかなり低く記憶には残っていないはず。

それに比べておっちゃんロックリスナーは、ロックスターの奇行の多くをリアルタイムで目撃しているはずです。

僕の世代ではないので予想にしか過ぎないが、ロックスターに影響されてアホみたいなことをした人は多いのではないでしょうか。

流石にホテルの窓からテレビを投げ捨てたりした人はいないでしょうけど・・・

セックス&ドラッグ&ロックンロールなんて陽キャラそのもので、2021年のロック文化にはそんなもの存在しなくなってしまいました。

今風に言ってしまうとオナニー&Twitter &ロックンロールといった感じですよね。

リアルタイムで破天荒ロックスターを目撃しているおっちゃんロックリスナーは陽キャラで、若者ロックリスナーは陰キャラという構図が生まれてしまっているのではないでしょうか。

90sの陰キャラロックスターの誕生

60s〜80sのロック曲の特徴はざっくり分けると

のような世界観を持ったロックが多いですよね。

しかし、90sに突入しどれにも当てはまらないジャンルが生まれます。

それがオルタナティブロックです。

オルタナロックは間違いなく今までのロックと大きく異なります。

特にNirvana、Radiohead、Weezerなどの今までロックとは全く異なった音楽の誕生は画期的なもので、陰キャラたちをロック好きに覚醒させるには十分すぎる材料だったのでしょう。

カリスマ的陰キャラ、カートコバーンの登場

ニルバーナはたった7年間で今までのロックをぶち壊してあっという間に燃え尽きていった伝説のバンドです。

今までロックが好きでド派手に着飾っていた若者達がニルバーナのボーカル、カートコバーンに影響され、ボロボロのジーンズにヨレヨレのネルシャツスタイルに一変したのは有名な話ですね。

そしてこのカートコバーンは紛れもなく陰キャラなのです。

幼い頃は活発な性格だったそうなんですけど、両親の離婚をキッカケに引きこもりがちな性格になってしまい、鬱を患ったり慢性的な胃痛に苦しめられたりと辛い人生を送っていたりネガティブな側面を持っている人物です。

ニルバーナのファーストアルバムBLEACHに「Negative Creep」という楽曲があるのですが、直訳すると「ネガティブな気持ち悪い奴」という意味になります。

この曲中では何度も「Im a Negative Creep!!!（俺はネガティブな気持ち悪い奴！）」と引き裂けそうな声で叫んでいます。

ニルヴァーナ関連記事はこちらをご覧ください！

カリスマ的陰キャラ、トムヨークの登場

Radioheadの誕生も、ロックファンの陰キャラ化を促進させた要因の一つだと思います。

Radioheadほど多様な音楽ジャンルに挑戦しているバンドはそうないと思うんですけどファーストアルバムを除いたほとんどのアルバムがとにかく暗いですよね。

彼らの１番の有名曲であるCreepもかなり陰気な曲として有名です。

先程のニルバーナの楽曲でも紹介したように

Creep＝気持ち悪い奴

この曲の内容も「俺って陰キャラだから君みたいな陽キャラ美人とは一緒になれないよね」といった内容でとにかく暗い。

しまいには、「How to Disappear Completely」という直訳すると「完全に消えて無くなる方法」という圧倒的暗さを持つ名曲を生んでいます。

ボーカルであるトムヨークが昔いじめられていたことや、セカンドアルバムリリースに伴う過酷なツアーによって精神的に参ってしまったことが作品に大きく影響しているそうです。

Radioheadを好きになり陰キャラになっていくのか、陰キャラがRadioheadが好きになるのか。

それは卵が先か鶏が先か問題と同様、永遠に結論が出ないことなのではないでしょうか。

泣き虫ロックWeezerの登場

オタク系ロックバンドの原点にして頂点に立つバンド「Weezer」。

90sに突如として登場した彼らは、お世辞にも今までのロックスターのような派手さを持っているとはいえないバンドです。

典型的なオタクっぽい見た目の彼らですが、パワフルなサウンドに少年のようなピュアな歌詞により大人気となり「泣き虫ロック」と称され多くの人に愛されています。

そんな彼らの楽曲ですが、初期のものはかなり陰キャラ感が強いものが多いです。

特に「Across the Sea」という楽曲は陰キャラを通り越してだいぶ気持ち悪い。

アメリカから遠く離れた日本の女の子がバンドの大ファンだと手紙を送ってくる。

会ってもいないそんな女の子を好きになってしまい、その手紙を舐めたり、匂いを嗅いだりしちゃうという内容になっています。

ここだけを抜き取ると変態なんですけど、全ての歌詞を見ると少年のような繊細さを持つ歌詞で高く評価される理由がよくわかります。

陽キャラの新ジャンルへの流出

ロックは死んだ

多くのジョンレノン、ジョンライドンなど多くのロックスターたちが口にするセリフですね。

ロックが死んだと言われる原因は、音楽の産業化や反権性を失ってしまったからなどなど様々な理由が挙げられていますがロックは死んだのではなく他のジャンルに殺されてしまったと考えるのが妥当かもしれません。

Hip Hop、EDMの誕生

試しにビルボードランキングを見てみて欲しいんですがロックの楽曲は基本的に全くランクインしていません。

大抵はポップスやHip Hopがランキングを支配していますよね。

実際に自分の周りの同年代陽キャラ達はHip HopやEDMを好んでいる傾向があります。

音楽の話になったときに、洋楽ロックが好きです。というと「へぇ〜渋いねぇ」と言ったように珍しがられることの方が多いんですよね。

実際にライブハウスに出入りしている人ってメンヘラっぽい女の子か、マッシュヘアーの野郎が多い気がします。しかもかなり過疎ってますよね。

それに対して、EDMを提供しているクラブはとんでもない人気がありますよね。しかも大抵が、ピチピチの白ティーを着たお兄さんとはち切れそうなお胸を持ったセクシーな女の子ばかりです。

そして、バンドをやっているやつより、クラブでDJをしていたやつの方が圧倒的モテる時代です。

ロック好きとして心が痛みますが、世間では今の時代ロックは古いんですよね。

しのぐ

悲しいど、これ現実なのよね

最後に

がロックを陰キャラ御用達音楽にしてしまったのではないかと推測しています。

当然、ロック好き陽キャラも存在するし全てに当てはまる訳ではないのですが・・・

皆さんは「ロックリスナーの陰キャラ化」についてどう思いますか？

ぜひ意見聞かせて欲しいです！

※この記事は陰キャラをバカにするものではありません。筆者も陰キャラですので悪しからず。