【AOR入門】産業ロックとは?名盤、名曲、バンドを紹介
今回は産業ロックについて紹介していきます。
この記事を読むとこんなことがわかります。
記事の目次
- 産業ロック、AORとは
- 産業ロックバンド
- 産業ロックの名曲
- 産業ロックの名盤
- 産業ロックは批判されるべきなのか?
産業ロック、AORとは
産業ロックとは
- 80年代に流行した売れるために作られたロック
- お金より精神性を大切にするロック×お金を稼ぐための産業という矛盾を抱えたジャンル
皆さんは産業ロックと聞いてどんなイメージを思い浮かべますか?
ロックといえば一般的には、荒々しくて世界に反発するような姿勢を持つ音楽であるという認識がされているケースが多いと思います。
それに対して、産業という言葉はそのまま皆さんのイメージ通り
人間が生活に必要な諸財貨を生産する営み。
という意味であり、簡単に言ってしまうとお金を稼ぐための仕組みですね。
ポイント
お金より精神性を大切にするロック×お金を稼ぐための産業
ある意味、矛盾を抱えた産業ロックと呼ばれるジャンルは1980年代の出現時より「ロックじゃねぇ!」と批判されました。
産業ロックバンドと言われるバンドの多くは、Adult-Oriented Rock(AOR)というジャンルで、それまでのロックとは違い、若者向けではなく大人向けのロックを生み出してきました。
そんなスタイルであることから多くの若者に「こんなのロックじゃねぇ!」と批判されたのも納得がいってしまいます。
あまりいいイメージを持たれない産業ロックですが、彼らは80年代を代表する名曲を生み出しておりロック史を語る上では決して欠かすことのできない存在なのです。
ボストン - Boston
ボストンの特徴
- 完璧主義者、トムショルツが作り出すサウンド
- 全世界での総売り上げは7,500万枚以上
ボストンは、70年代後半から80年代に活躍したスタジアムロックバンドです。
彼らも産業ロックバンドとして当時、かなり批判されました。
そんなボストンですが、ロックバンドとしてそれぞれの楽曲がかなり作り込まれており、デビュー早々からミリオンセラーを連発し、全世界での総売り上げは7,500万枚以上を記録しているスーパーバンドです。
中でも注目するべきなのが何と言っても、バンドの全てを手がける男トムシェルツの存在です。
彼はもともとエリート技術者だったこともあり、完璧主義で全てを100%でやらないと納得がいかない性格でアルバムを、精力的に音楽活動を行っているんですけど、1969年から現在まで活動しているのにリリースしたアルバムはたったの7枚だけです。
ボストンの代表曲といえば、Don't Look Backでしょう。
ボストンの名盤といえば、デビューアルバムの幻想飛行(Boston)です。
最初から最後まで、耳に残る作り込まれたサウンドが特徴ですね。
ジャーニー - Journey
ジャーニーの特徴
- 最も有名な産業ロックバンド
- 全ての人に愛されるロックを生み出したレジェンドバンド
- スティーブペリーの美声
続いて紹介するのは、1970年代中期から隆盛した「アメリカン・プログレ・ハード」の代表的なバンドとしても知られるジャーニーです。
産業ロックバンドといえば彼らを一番初めに連想する人も多いのではないでしょうか。
しかしながら、逆にいうと一般受けするサウンドで多くの人に愛されたバンドということができます。
特に元ボーカルのスティーブペリーの美声が有名で、彼の突き抜けて胸を刺すようなハイトーンボイスが多くの人に愛された一つの要因でしょう。
ジャーニーの名盤といえば、全米チャートで一位を記録したエスケイプです。
彼らの楽曲の中でも、一際輝いてる代表曲が多く収録されている一枚目におすすめのアルバムです。
トト - TOTO
トトの特徴
- 古典的なAORバンド
- 若者が理解するのが難しいロック
トトは、アメリカで誕生してデビュー作から全米チャート上位にランクインするなど成功を収め、「グラミー賞」で6冠に輝いた実績を持つバンドです。
彼らの音楽は古典的なAdult-Oriented Rock(AOR)でアダルティーで大人向けなサウンドなので、当時のロックキッズたちより「こんなの産業ロックだ!」と批判されるのもわからなくもないです。
トトの名盤といえば、TOTO IV 聖なる剣です。
1982年リリースの4作目でグラミー賞を6部門で受賞した大ヒットアルバムです。
産業ロックは批判されるべきなのか?
今回は産業ロックの名盤、名曲、バンドについて紹介しました。
皆さんは、産業ロックについてどんな印象を持っていましたか?
産業ロック、商業ロックなどと言いますが、ぶっちゃけ売れてるバンドは基本的に産業ロックバンドだと思います。
皆さんが好きなバンドの多くはあくまでレコード会社と契約して、利益を出すために運営されいる組織なので産業ロックですよね。
ニルヴァーナのカートコバーンも自分が大好きだった音楽が、産業化してしまい音楽に対して以前のような情熱を注げなくなってしまったことが自殺の一つの原因だと言われています。
売れる=産業化
これは当たり前のことなので、産業ロックと批判せずぜひAORを楽しんでみてください。